牧師のご挨拶

世界には無数の教会がありますが、同じ教会はありません。それぞれの歴史を紡いでいます。イエス・キリストは唯一の教会を宇宙に創造しました。たとえるならば人間の体におきかえらます。そこには同じ機能のものはありません。しかし見事に各部分が調和しています。

私たちの教会もキリストの体の一部分として1948年11月3日に誕生しました。創立者紺本薫(1914~2004)は農家の長男で生まれ、青年の時人生の意義を見出せず悩んで、近くの薬局のキリスト教家庭集会に初めて参加して「これは一個人にかかわる問題でなく世界に伝えるべきものである。」と直感しました。自宅の部屋を自分で改造して村の子どもを集めて聖書を教え、夜は街頭に立ち伝道をしました。世界伝道の志は親に勘当されても失せることなく、神戸の塩屋聖書神学校に入学しました。普通の学生より長い6年間学びました。

それは2年間の軍隊生活の為です。当時をしる今もご健在な戦友は「紺本さんは休憩で雑談していても一人正座をして目をとじていました。何万の軍隊のなかで特別の人だった。人間でなく神の人でした。滅法剣道が強く誰にも負けなかった。」と証言しておられます。敗戦後導きにより神戸の刈藻島のカナン教会の開拓に携わり、その後高取山麓の早瀬宅にお世話になり、数名の信者の家庭で集会を行う。

そして戦争で焦土と化して売り地である当地を十万で購入しました。天幕を立て宣教を開始しました。その日が足立妙子との結婚式でもありました。当時は精神に飢え乾いた青年が教会に集まり、教会に仕えました。東洋聖書神学院を開校、巣立った若者が独立独歩で四国、名古屋、大阪、寝屋川、加西、姫路、岡山、等々教会が生まれ、聖成基督教団が作られました。1995年の阪神淡路大震災を通し、教団は分裂しましたが、今は以前のように和解をして一つとなっています。

神様は宇宙的教会の部分として私たちの教会を建設してくださいました。特に紺本薫という神の人を選んでくださったのです。それゆえ私たちの教会には世界宣教の使命があります。

これを何とかして教会が長田のシンボルとなるようにと願っています。具体的には初詣に何十万にと参拝にこられる方々が、毎週日曜礼拝に参加されることが私たちの教会の使命です。

2018年10月16日 
聖成基督教団
イエス・キリスト聖成伝道教会
牧師 山本 稔

©イエス・キリスト聖成伝道教会

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